最近のトリミングシザーは本当にレベルが上がってると肌で感じてます。
私が研ぎを始めた20年前に比べると、シザーの鋼材、造りの精度ともに格段の差があり、また独自のシザーの開発とそのカット技術が進化しているように思う。
(今までに無かった様なシザーに出会う事もある。写真は3連シザー。通常のハサミが3つ重なり繋がっている)
それに合わせてトリマーさん達の意識も格段に上がっている。
誤解を恐れずに云うと、当時は研ぎに出てくるシザー達も「本当に切れない」状態での研磨が多かった様に思う。
シザーの精度も低く、価格帯も安価な物が多かったのではないか?
勿論安価なシザーでも良い物はある!…が、苦労する仕事が多かった…笑
トリミング技術者の研ぎ依頼の要望の多くは、本当に切れる「シャッキリ」としたものだ。
鋼材もSUSよりもコバルト系の方が好まれるし、永切れもする。
価格帯も大体5万円程度になってくるだろう。
シザーのメンテナンスを受け持っている研ぎ師の立場としては、日々の仕事に益々気を引き締めて行かないといけない。
人間と違って、ワンちゃん達は毛が引っかかっても痛いと声を上げられない…
だからこそ技術の向上と同様に、トリマーさん達のハサミに対しての感性と意識が重要になってくるのではないかと思います。