シザーの日常の管理の一つとして、オイルの注入がある。
ハサミの開閉感を良くし、触点の金属摩耗を防ぐのが目的です。
一般的には専用のシザーオイルを使っている技術者が多いと思いますが、個人的にはミシン油などの鉱物系機械油ならば何でもよいと考えています。
逆にハサミに使わないほうが良い油が、スプレー式の揮発性の高い油です。
556などを使うと触点部分が写真のようになってしまいます。
分かりずらいと思いますが、よく見るとネジ穴近辺に黒い汚れがこびり付いているのが分かると思います。
これはオイルに巻き込まれた埃や汚れが、乾燥後に沈着したもので、自転車のチェーンが汚れて真っ黒になったものと同じと考えていいでしょう。
ちなみに、私は機械油とツバキ油を混ぜて仕事に使ってます。
次にオイルを射す場所ですが...たまにブレード全体に塗る方がいますが、これは普段は必要ないです。切れ味にとって影響もあるでしょう。
触点に1滴で充分です。
全体に必要なのは長期に渡って保管する場合で、シザー全体に被膜を作り、酸化防ぎます。
更に油紙で包んでおけば完璧です。
ハサミの日々の管理はプロの理美容シザー、トリミングシザーに必須だと思いますので参考になれば嬉しいです。