昨日、ハサミの出張研磨は一般的では無かったと
言ったが…
実は、ハサミを研ぐと云う行為自体が意外と最近の話なのだ。
美容業界の歴史を紐解くと…確かに1950年代に美容師法が制定され徐々に美容院が増えていったが、当時の美容院の役割はあくまで髪をセットすることでありカットは副次的なもので、ましてやカット技術が研究されることはあまりなかった様に思う。
それまではカット技術、シザー研磨は、理容業界のカテゴリーであった。
日本を代表するシザーメーカ光も1970年代に元理容技術者が創業したものである。
美容業界に革命を起こしたサスーンの登場によってシザーの重要性が増すことになる。
日本にサスーンの技術が伝来したのはつい最近の1980年代なのだ。
ファイブポイントカットに代表される様なシャープな仕上がりは当然のごとく切れるシザーが要求される。
特に美容業界にとってのシザー研磨の需要は此の辺りから始まった。
意外とシザー研磨の歴史は浅く、私が修業した頃はシザーの研磨がやっと一般的になった頃だと云ってもよいと思う。
その頃の話を次回しよう。