研ぎ師になる前はサラリーマンだった。
損害保険会社で全国転勤。
福島、茨城、秋田、長野、東京・・色々な処で仕事をした。
まだ若くて、楽しかったけど転勤の度に友達と別れるのが寂しかった。生き方に疑問を感じた。
きっかけは会社の倒産だった。
当時、橋本政権の中で金融ビックバン(金融の規制緩和)が推し進められその煽りをまともに受けた形だ。
僕は決心した。
もう他人に雇われるのはやめよう。おバカな上司はもう御免だ。満員電車に乗り込むのも向いていない。
自分の力で世の中を渡るための職業はないだろうか?と模索を始めた。